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NTSCとは
National Television System Committee(全米テレビジョン放送方式標準化委員会)の略称であり、同委員会が策定した
アナログテレビジョン放送標準方式(特に
1953年に定められた
カラーテレビジョン放送方式)の規格も、この名称で呼ばれている。
◆ 歴史的経緯
しかし、当初は米国内でも各社各様のさまざまな規格が乱立する気配を見せはじめていた。そこで、RMA(Radio Manufacturers' Association〈全米無線工業会〉、後の
EIA)によって
1940年に組織されたのが、テレビジョン放送方式標準化委員会(NTSC)である。標準規格策定には9か月ほどを費やし、幾度となく開かれた会合と実験の成果物は
1941年3月に推奨規格としてFCC(Federal Communications Commission〈
連邦通信委員会〉)へと提出され、同5月に商業放送が承認された。後にこの白黒放送規格は、
EIA(Electronic Industry Alliance〈米国電子工業会〉)によってRS-170としてまとめられている(1957年編纂)。
1940年代末から
1950年代初頭にかけてカラー放送開始に向けての機運が高まった際にも、同様の規格対立が見られたため同委員会が再招集され、結果
RCA社が基本原理を開発したカラー放送方式を1953年に標準方式として採択し、規格の厳格化と定義の厳密化を経て今日に至る。
◆ 概要
1940年代から放送が行われていた
白黒テレビジョンとの
上位互換性を維持しつつ、明るさではなく
光の三原色(赤・緑・青)の
動画信号を伝送するために、1950年代の市販
家電製品に採用可能な様々な技術が投入されている。
輝度の変化に関しては小さく細かい変化まで判別できるが、画像の中で
色彩だけが変化している部分は
網膜に映る面積がある程度以上広くないと変化の存在自体を認識できない人間
視覚の特性を利用して、そのまま送信すると白黒放送の3倍の電波
帯域幅が必要になるカラー映像信号を1/3の帯域に
情報圧縮している。
撮像素子から出力された三原色(R・G・B)の強さを表す信号を、明るさを表す
輝度信号(Y)と色の座標を示す2つの
色差信号(I・Q)に
マトリクス変換し、輝度信号には白黒放送との互換性を持たせ、色差信号は
ローパスフィルターにより大幅な帯域制限(画像がぼやけるが、上述した通り人間にはこの劣化が認識できない)を行って、色副
搬送波(カラーサブキャリア 約3.58MHz)で
直交振幅変調をかけて
クロマ信号とし、輝度信号や音声信号との相互妨害を極力発生させないような形態に合成して放送する。
◆ 詳細
白黒テレビとの上位互換性を維持するため、
映画フィルムの
スタンダード比率と等しくした。動画映像を蓄積記録できる媒体は、1940年代当時はフィルムしか無かった為である。放送プログラムの全てを
生放送で行う事は非現実的である以上、これが唯一の選択となる。