19世紀初めに
ロシアの
物理学者Reussが水中の
粘土粒子で発見したのに始まる。19世紀終わりからタンパク質や
アミノ酸などの研究に用いられ、
1930年代に
ティセリウスによってタンパク質の移動度を調べる方法として確立された。これは水溶液を用いる「無担体電気泳動」であったが、第2次大戦後、濾紙や
デンプンゲルなどの担体を用いた電気泳動が発展した。濾紙電気泳動(現在は主としてセルロースアセテート膜を使う)は
臨床検査で
血清タンパク質を分析する方法として用いられている。一方ゲルとしては、その後
アガロース がよく用いられるようになり、現在でもDNA断片の分離・分析に用いられる。また
1960年代に
ポリアクリルアミドゲルが開発され、これはタンパク質の分析やDNAの
塩基配列決定に用いられる。ポリアクリルアミドゲルを用いたタンパク質分析法の一種として
等電点電気泳動や
二次元電気泳動がある。最近では無担体電気泳動である
キャピラリー電気泳動が自動
塩基配列決定に用いられている。
タンパク質の荷電は種類によって大きく異なるが、陰イオン系
界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム(SDS)存在下ではSDS分子がタンパク質分子に付着するため、タンパク質分子は陽極に向かって移動する。この方法がSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGEと略す)で、核酸の場合と同様に分子量による分離が行える。