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「自己解離」||ペット-master.com 【05/29update】

自己解離 wikipedia|無料辞書

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水などある種の溶媒の分子は、プロトンの供与および受容の両方を行うことができる。このような溶媒中では、一部の溶媒が溶媒同士でプロトンを授受し、イオン化している。この平衡を溶媒の自己解離(じこかいり)と呼ぶ[外部リンク] IUPAC Gold Book - autoprotolysis

◆定義
溶媒分子を、プロトンを明らかにして HSol と書くと、この溶媒の自己解離平衡は
:2 HSol \rightleftarrows\ H2Sol+ + Sol
と書くことができる。例えば、
:水: 2 H2O \rightleftarrows\ H3O+ + OH
:メタノール:2 MeOH \rightleftarrows\ MeOH2+ + MeO
である。ただし、遊離のプロトンが存在しているわけではなく常に溶媒和している。プロトンを受容した溶媒陽イオンリオニウム (lyonium)、プロトンを供与した溶媒陰イオンリエイト (lyate)と呼ぶN. Bjerrum, 1935.

◇酸塩基平衡
溶媒HSol中において以下のようなHAの電離平衡が右辺に著しく偏りリオニウムを定量的に生成する場合、HAは溶媒HSol中において強酸であり、平衡が左辺に偏る場合は弱酸として挙動する田中元治 『基礎化学選書8 酸と塩基』 裳華房、1971年
:HSol + HA \rightleftarrows\ H2Sol+ + A
また溶媒HSol中において以下のような塩基Bの電離平衡が右辺に著しく偏りリエイトを定量的に生成する場合、Bは溶媒HSol中において強塩基であり、平衡が左辺に偏る場合は弱塩基として挙動する
:HSol + B \rightleftarrows\ HB+ + Sol

◆自己解離定数
自己解離平衡において、生成したリオニウムとリエイトの濃度の積は温度と圧力に依存する一定の値であり、これを自己解離定数、またはイオン積と呼び Kapで表す。厳密にはイオン濃度の代わりにイオン活量を用いるが、一般的に自己解離により生成するイオン濃度は小さいため無限希釈と見做され濃度と活量はほぼ一致する。
:Kap = [外部リンク]H2Sol+[外部リンク]Sol
水の場合は一般に KWで表し、
:KW = [外部リンク]H3O+[外部リンク]OH
である。25 ℃の場合、約10−14である。また、この対数をとって符号を変えた pKap (−logKap)または pKW (水の場合約14)を自己解離定数またはイオン積と呼ぶこともある。
自己解離定数は溶媒のプロトン供与性および受容性が高いほど大きくなり、また比誘電率が高いほど解離しやすくなる。また溶媒の比電気伝導度は自己解離により生成するイオンの濃度と移動度の積にほぼ比例し、またイオンの移動度は電気泳動的で特にイオン半径の大きなものはストークスの法則に支配され、溶媒和イオンの半径が小さいほど高く、溶媒の粘度反比例する田村英雄, 松田好晴 『現代電気化学』 培風館、1978年藤代亮一, 和田悟朗, 玉虫伶太 『溶液の性質II 現代物理化学講座8』 東京化学同人、1968年。ただし、この比伝導度は水分など極微量の不純物に著しく影響され、自己解離定数の小さい溶媒は特に誤差が大きい。