石膏 wikipedia|無料辞書
石膏(せっこう、gypsum)は、
硫酸カルシウム(CaSO
4)を主成分とする
鉱物。硫酸カルシウムの1/2水和物が
バサニ石(CaSO
4・0.5H
2O)、2水和物が
石膏(CaSO
4・2H
2O)、無水物が
硬石膏(CaSO
4)。これら硫酸カルシウムの各水和物および無水物を一纏めに「石膏」という場合もあるので注意を要する。
◆ 半水石膏(バサニ石)
| 画像キャプション =
| 組成 = CaSO4・0.5H2O
| 色 =
| 条痕 =
| 光沢 =
| 蛍光 =
| 硬度 =
| 比重 =
| 劈開 =
| 断口 =
-->
硫酸カルシウム・1/2水和物(CaSO4・1/2H2O)を半水石膏、焼石膏またはバサニ石(bassanite)という。
半水石膏は、水と化学反応し二水石膏に変化する。
骨折時の治療用具としての
ギプス、型取り用の石膏は、粉末状の半水石膏を水と反応させ、二水石膏(単に「石膏」ともいう)として硬化させたものである。
日本薬局方では「焼石膏」として記載されている。
◆ 二水石膏(石膏)
硫酸カルシウム・2水和物(CaSO4・2H2O)を二水石膏、軟石膏、または単に石膏(gypsum、狭義の「石膏」)という。
二水石膏は、加熱(160°C〜170°C)により水分を失い、半水石膏に変化する。
天然には、
温泉作用や閉じ込められた
海水からの
岩塩の形成に付随して生じる。比重2.23の無色の結晶。硬度1.5~2。水に難溶。
単斜晶系に属する。
天然には単結晶のほかに結晶集合体が生じ、透明のものを
透明石膏(
セレナイト、selenite)、繊維状のものを
繊維石膏(satinspar)、細かい粒状のものを
雪花石膏(
アラバスター、alabaster)と呼ぶ。セレナイトは窓用として、アラバスターは
彫刻の素材として古来より用いられてきた。また、排気ガスの脱硫過程、
燐酸系
化学肥料の製造工程でも生じるため、これらは回収される。
また、生薬として漢方薬に配合されたり、防火用の石膏ボード、彫刻などに使われる。
◇ 石膏ボード
石膏ボードは
建築材料として幅広く用いられる材料であり。防火性、遮音性に優れている。石膏ボードには約21%に相当する結晶水が含まれており、これが耐火性に大きく寄与している。近年、建築物の建て替えに伴い発生する廃石膏ボードが、
廃棄物処理場の地下水に生息する
硫酸塩還元細菌に代謝されて
硫化水素を発生し、環境上の問題となっており、
リサイクルなど
廃棄物化させない処理方法が研究されている。
・ラスボードとは、塗壁の下地に使用される孔あき石膏ボードのことである。左官材の付着をよくするために孔があけられている。施工性、耐火性、遮音性に優れている。
◇ 生薬
天然の二水石膏は、日本薬局方に医薬品名「石膏」として記載されている生薬である。天然物であるから、純粋の硫酸カルシウム・2水和物ではなく、ケイ素、アルミニウム、鉄などの化合物が少量含まれる。
生薬としての石膏は、解熱作用や止渇作用などがあるとされる。
石膏を含む漢方方剤は、竹葉石膏湯、防風通聖散、桔梗石膏など多数ある。
◇ 石膏パック
薬品を混ぜた石膏を、清潔にした顔に塗るもの。石膏は水分を加えたときに熱を生むので、その作用を利用している。若干息苦しさを感じるが、美容に良いこともあり人気は高い。
◆ 無水石膏(硬石膏)
無水硫酸カルシウム(CaSO
4)を
無水石膏または
硬石膏(anhydrite)という。
◆ 脚注
◆ 関連項目
◆ 参考文献
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