海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)10条の規定するところでは、「湾」とは湾口(湾の入り口となる部分)の幅に比べ奥行きが十分に深く、湾口に引いた直線を直径とする半円の面積よりも湾入部の水域が広いものとされる(2項)。また湾が単一の国に属し湾口幅が24
海里以内であるときには、その湾内を内水として扱い、湾口に引いた直線を
領海の基線とすることも定められている(4項)。ただし、この規定を満たさずとも古くから単一の国が主権を行使してきた湾を「
歴史的湾」として内水とみなすことも定められている(6項)。しかしこの例外規定を巡っては、
リビアの
シドラ湾、
ロシアの
ピョートル大帝湾など、歴史的湾であるか否かの主張対立が国際紛争の火種となることもしばしばである。
この「奥行きが十分にあり、半円より広い」という定義は国際条約上だけでなく一般的にも使われているが、やはり定義を満たさなくとも、
土佐湾、
若狭湾、
仙台湾のように古くから湾と認められているものもある。また
サロマ湖のように、実質的に湾と差がなくとも「湖」とされる水域もある。
日本での典型例は、1.東京湾や大阪湾など 2.鹿児島湾 3.富山湾(日本海での新しい沈み込み中)、相模湾(フィリピン海プレート)、駿河湾(フィリピン海プレート) などがある[藤岡換太郎著 『深海底の科学』 日本放送出版協会 1997年11月25日第1刷発行 ISBN 4140018143]。