民家 wikipedia|無料辞書
民家(みんか)とは、一般の
庶民が暮らす住まいのこと。
支配階級、上層階級の住まいに対比して用いられる言葉。民屋(みんおく)ともいう。
・日本建築史や
民俗学では、主に
江戸時代の
農家、
町家の類を民家という。
明治時代以降に建立された
住宅で、伝統的様式・技法を用いたものもこれに含まれる。また、中・下層の
武士の住まいも農家と同様の技法が用いられているものは民家に含める。(本項で詳しく述べる)
・現代日本語では、
団地や
マンションなどの
集合住宅に対して、一戸建ての比較的小規模な住宅を指して「民家」と呼ぶことがある。特に報道文などで「土砂崩れで民家が押し流され」などと使う。
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◆ 概要
民家とは、一般の庶民が暮らす住まいのことだが、特に
建築史や
民俗学では、伝統的な様式で造られた農家や漁家、
町家の類、それに中級から下級武士の侍屋敷を含む(年代の古いものは
古民家とも)。
民家には建設された当時の生活状況が反映されており、生業(農業、商業など)や伝統行事と結び付いた要素が多く見られる。民家を見る際には、生業や生活との関連から見ていくと、古人の暮らしに根付いた知恵に気付かされることが多い。また、民家には地域差があり、それぞれの地方ごとの特色が表れる。近年では、対象となる年代も広がり、明治・大正・昭和戦前期の建物まで、調査研究が行われることがある。
民家は生活に密着したものであり、今日まで残された民家は時々の必要に応じた増改築が行われているのが普通である。特に文化財的価値があって保存措置が講じられる場合は、当初の状態に復元するのが一般的である。(これに対して、生きた民家は変化するものであり、そうした変化自体が一つの歴史を物語るものだ、という意見もある)
◆ 発達
ごく古い民家では、柱を
かんなで仕上げず、
ちょうなで削ったままのものも見られる。また、古いものほど概して軒高が低く、
壁や
柱が多い。
床の間、
障子戸などに細かな細工を施すのは比較的新しい時代の現象で、古い民家は座敷飾りなどがないものが多い。
◆ 類型
建物が使用される立地と用途によって以下のように分けられる。
◇農家
屋内に
土間があり、田の字型の間取りとしたものが典型的なものである。土間には煮炊きをする
かまどがあり、馬屋もよく見られる。いろりの周りで家長を中心に食事を取る。時代が下がると接客用の部屋も造られ、
冠婚葬祭で人が多く集まる際は、戸や
ふすまを開け放して部屋を広く使えるように工夫された。土間で縄をなったり、
縁側で機織をしたり、屋根裏で
蚕を飼うなど、住居と生業の結びつきが強い。
茅葺や杉皮、
瓦など屋根材も地域によって特徴が見られる。
◇町家
間口が狭く、奥行きがあり、裏まで通り抜けの通路が設けられることが多い。間口が狭いのは、間口の大きさに応じて税金をかけていた名残だといい、道路に面して短冊形に敷地を取る形状の町家が各地に見られる。道路に面した表側は店であることが多く、裏の方に住まいや
蔵などを設けた。京都などの町家に見られる坪庭は、通風・採光の役割を果している。(
詳細は町屋 (商家)・京町屋を参照のこと。)
◇ 民家形式一覧