昆虫の
成虫は、
胸部の第二節と第三節に一対ずつ、計4枚の
翅(はね)をもつのが基本形だが、この目では第三節の翅(後翅)が
退化していて、見た目には翅が2枚しかないのが特徴である。和名「双翅目」もここに由来し、学名の "Diptera"も、Di が「2つの」、ptera が「翅」 を意味する。後翅は
平均棍(へいきんこん)と呼ばれる
マッチ棒のような構造に変化しており、飛翔時にバランスをとる役目をする。中には
哺乳類に寄生する
クモバエ類など、前翅すら退化した種類もいる。
生活史は、
卵 -
幼虫 -
蛹 -
成虫という
完全変態を行う。幼虫は附属肢がほとんど、あるいはまったく退化しており、体はのっぺりした細長い、あるいは平たい形をしている。外見的には糸角亜目の場合にはタマバエ科などわずかな例外を除くと明確な頭蓋を持ち、頭部が区別できる(例えば
カの幼虫である
ボウフラのように)が、短角亜目のものでは頭蓋が退化し、外見上頭部の判別が困難である(
ウジ)。幼虫は地中生活や水中生活をするものが多く、
土壌動物や
水生昆虫として
食物連鎖の中でも重要な位置を占める。生物の
死骸や
糞、あるいはそれらが分解した
デトリタスを食べるものが多いが、植物の
根を食べるものや他の小動物を捕食するものもいる。他の動物の体内に入りこみ体組織を食べて成長する寄生バエ類も多く知られているし、植物の上を這って
アブラムシを捕食する
ヒラタアブ類の幼虫などもいる。