# 中国の統治下で近年用いられ始めた用法は、
中華人民共和国の国民を構成する少数民族の一つ「蔵族(ぞうぞく)=チベット族」と等置されるチベット語の呼称。これは、中国が国民を
民族識別工作によって民族別に区分する際、チベット系の諸集団の多くを識別することによって成立した概念で、チベット系の人々のうち、
チャン族、
ロパ族、
メンパ族、
トン人等として識別された集団や、ブータン、ラダック、シッキムなど中国の国民ではない人々は含まれない。チベット族は、チャン族、ロパ族とともに
民族区域自治政策に基づく集住地域の設定を認められる等、
中国の55の少数民族の一つとしての法的地位を有する。
この民族は主にブータン、
ネパール、インド、中国の4か国に分布する。ブータンはこの民族自身が樹立した唯一の
国連加盟国で、他の3か国においては「少数民族」として分布しているが、伝統的な分布地域の大部分において、人口の多数派を占めている。この民族の分布地域の面積・人口とも、大部分が中国の統治下におかれている。この民族の唯一の独立国家ブータンは、歴史的にはチベットの辺境地方に位置し、政治・文化の中心
ヤルンツァンポ河流域は、現在、中国が設置した行政単位「
西蔵」地方の中枢を占める。人口は、四カ国で約600万人、ブータンで約60万人、中国の
2000年の国勢調査・第5次人口普査統計でチベット族(蔵族)として識別された数5,416,021人(中国政府が公認する56の民族の中で10番目に多い)、
亡命チベット人約15万人など。中国人の宗教弾圧により約1/5の人口を失った。