ザリガニ wikipedia|無料辞書
分類学的には単一の
タクソンではなく、現生のものはザリガニ上科とミナミザリガニ上科に分類される。しかしこの2上科は近縁と思われており、ザリガニは
単系統である可能性が高い。
ザリガニが淡水生であるのに対し、
アカザエビ上科などザリガニ下目の他の上科は
海生であり、通常はザリガニには含めない。しかし、海生のグループと明確に区別するため、淡水生のグループを
淡水ザリガニ (freshwater crayfish) と呼ぶこともある。
◆名称
「ザリガニ」は江戸時代の文献から見られ、漢字表記では現在ではほぼ使われていないが「喇蛄」と書かれる。江戸期には異称としてフクカニやイサリカニとも呼ばれていた。地方によってはエビガニと呼ぶ。
ザリガニの語源には、砂礫質に住むことからジャリガニ(砂利蟹)とする説や、体内で生成される白色結石から
仏舎利を連想してシャリカニとする説もあるが、後ずさり行動に由来する
ヰザリガニ(居去り蟹)の転訛とする説が最も有力である。
アイヌ語においても幾つかの呼称があるが、ホルカ・アムシベやホルカ・イエップなど「後ずさり」を意味する語源が見られる。
英語のクレイフィッシュ (crayfish) のクレイは、
古フランス語でカニを意味する語に由来する。
◆ザリガニとカニ・エビ
ザリガニのハサミは同じ
十脚目の
カニ(カニ下目)に似た大きな鋏を持ち、名前にもカニが入っているが、ザリガニはザリガニ下目であり、カニ下目ではない。また、十脚目の系統解析はあまり進んでいないが、ザリガニ下目とカニ下目が非常に近縁ということはなさそうである。つまり、大きな鋏はザリガニとカニで独立に進化し、十脚目のうちカニ下目や
ヤドカリ下目を除いた全てはエビとみなされているので、ザリガニはエビだということになる。実際、ザリガニ下目の海生種である
アカザエビなどはエビとみなされる。ただし、エビとは
側系統、つまり、十脚目のうち特殊化したグループを取り除いた残りの、原始的形質を共有しているグループ(いわば「その他」)にすぎないので、ザリガニがエビだからといって、全てのエビがザリガニに近縁とは限らない。
◆生息域
;ザリガニ科
;アメリカザリガニ科
◆主な種
◇日本
日本では、
北日本の
固有種であるアメリカザリガニ科の
Cambaroides japonicus (
De Haan,
1841) が唯一の在来種である。これに「ザリガニ」の標準
和名が充てられ、これを狭義のザリガニとして扱う。
しかし、
20世紀初期に
アメリカ合衆国からアメリカザリガニ科の
アメリカザリガニ、ザリガニ科の
ウチダザリガニ(亜種もしくは変種に
タンカイザリガニ)の2種が移入され、20世紀後半以降はこの中の1種アメリカザリガニ
Procambarus clarkii が日本全土に分布を広げた。そのため、21世紀初頭の段階では単に「ザリガニ」といえばアメリカザリガニを指すことが多い。日本固有種のザリガニは、他のザリガニ類と区別するために
ニホンザリガニあるいは
ヤマトザリガニとも呼ばれる。アメリカザリガニの幼少期の色は灰色から青っぽいのが普通であるが、大きくなるにつれ赤みを増す。このため幼少期のアメリカザリガニをニホンザリガニと間違うことがある。
◇他の地域
◆ザリガニ(ニホンザリガニ)