サイードは歴史を通して
西ヨーロッパが、自らの内部としてもたない「異質な」本質とみなしたものを「
オリエント」(「
東洋」)に押し付けてきたとし、「東洋」を不気味なもの、異質なものとして規定する西洋の姿勢をオリエンタリズムと呼び、批判した。また、サイードは単に西ヨーロッパとそれ以外の地域だけの対比ではなく、同様の権力構造・価値観を内包している
エスノセントリズムのような他文化や他国に対する思想・価値体系もオリエンタリズムとして同様に批判している。そのため、サイードの言うところの「オリエンタリズム」を理解する場合には注意が必要である。
オリエンタリズムの一種としては、「東洋」、あるいは自らよりも劣っていると認識される国や文化を、性的に搾取可能な
女性として描く、といった傾向も指摘されている。具体例としては、イメージの一人歩きしている
ハレムや、
ゲイシャ、そして、最近の作品では『
ミス・サイゴン』や、
ディズニー映画の『
ポカホンタス』などにもオリエンタリスティックな視点が見られる。またイスラム過激派の中には非イスラム教徒の女性に対して同様の視線を向けることが多々有り、これはオキシデンタリズムと呼ばれる。